●●長野県 蓼科山

設置場所 7合目駐車場登山口 鳥居前
撮影日 02年7月21日
その他情報 看板設置者である「高山植物保護対策協議会東信地区協議会」とは、林野庁の機関のひとつである「中部森林管理局」内の組織のひとつである、との情報がありました。
進行状況 @ 03年03年9月23日●看板設置者である「中部森林管理局 東信森林管理署」に対してメールにて「調査票」を送付しました。
A 03年10月13日●「中部森林管理局」は9月24日に当方のメールを開封していますが、半月以上が経過しても、回答がありません。そのため、督促メールを送付しました。
B 03年11月23日●「中部森林管理局に対して、2度目の督促メールを送付しました。
C 03年12月05日●「中部森林管理局  国有林野管理第一課 企画係」より回答をいただきました。なお、回答は「八ヶ岳白駒池」に関する質問状と同一の内容でいただきました。内容は分割せず、そのまま全文掲載します→回答全文はこちら
D 03年12月24日●「中部森林管理局」からの上記回答に対して、お礼と提案のメールを送付しました。→メールの全文はこちら
E 04年2月4日●12月24日付けでお送りした提案メールへの回答がないため、「中部森林管理局」に対して督促メールを送信しました。
F 04年3月31日●中部森林管理局は一般からの問い合わせや提案に懇切に対応する意思がないと判断し、O-DOGの公式サイトで公開した旨をメールでお知らせしました。→メールの全文はこちら

C 「犬の同伴制限に関する調査票」への回答

■回答者の所属機関と部署
中部森林管理局 国有林野管理第一課
■現地を管理している機関の名前
八ヶ岳白駒池入口:東信森林管理署
蓼科山7合目登山口鳥居前:高山植物等保護対策協議会東信地区協議会
■具体的な告知および周知の方法
中部森林管理局は、長野県内の国有林を管理しています。
また、長野県内には、長野県、環境省、中部森林管理局等関係機関、県山岳協会、県自然保護連盟、ボーイ・ガールスカウト等の団体で組織している、高山植物等保護対策協議会があり、高山植物をはじめとするライチョウ、カモシカ等の保護活動及び保護意識の普及と地域内の美化等を目的として活動しています。
この協議会では、平成13年度において、以下の事由から盲導犬、聴導犬等の介護犬を除く、高山帯へのペットの連込みの自粛を呼びかける取組を行うことを決定しました。

その事由とは、

@ 亜高山帯では、ライチョウや、オコジョ等の野生小動物が生息しており、ペットの鳴声が、その小動物には、脅威であり、特にライチョウの営巣時期には、営巣活動を中止することが危惧されること
A 環境の厳しい高山帯では、細菌類が少ないと考えられていますが、高山帯には存在しない、外部寄生虫がペットにより持ち込まれる可能性が懸念されること
B 中部地方の高山帯では、数多くの高山植物が生育していますが、高山植物は、寒冷地で生育する植物であり、植物の生育環境は非常に厳しく、高山植物のほとんどが、生長はごくごく遅く、また繁殖力や回復力がきわめて弱いので、踏みつけ等により、茎や根にわずかな損傷を与えただけで裸地化し、再生は難しく回復に長い年月を要することから、グリーンロープ等により立入りを規制し、湿原では木道を作り通路を定め、そこから高山植物等を鑑賞していただくよう保護する必要があること
であり、このような対応を行う中で、ペットの連込みの自粛をお願いすることとしたものであります。

以上、述べたことは、法令等による制限はありませんし、また、細菌類については研究も進んでいない状況と考えています。
愛犬を家族の一員として、「自然と触れ合いたい」また、「すばらしい風景をいっしょに眺めたい」と思うのは、皆同じと考えます。
人間側にも問題が数多くありますが、多くの方々に訪れて頂き快適に過ごして頂く中で、今ある自然を後世に残すためには、皆様方の協力が必要と考えます。
このようなことから、私どもは、立て看板やビラ等により、ペットの連込みを自粛してもらうよう呼びかけを行っているものです。
今後も、多くの方々の意見を聞きながら、保護活動を行っていきたいと考えております。
■誰がその制限を行うことを決めたのですか?
(個別回答なし)
■その制限をはじめたのはいつですか?
(個別回答なし)
■制限を行うようになった理由を教えて下さい
(個別回答なし)

D Cの回答に対するお礼と提案のメール全文(03年12月24日)

from:O−DOG
date:2003年12月24日 5:15
to:中部森林管理局 広報室

object:御礼とお願い


中部森林管理局 国有林野管理第一課御中


日本アウトドア犬協会(O−DOG)と申します。

過日当会がお送りした「八ヶ岳白駒池入口並びに蓼科山7合目登山口鳥居前における犬の同伴制限について」の調査票に回答をいただきありがとうございました。
いただいたご回答はO−DOGの公式ウェブサイトにて公開させていただきました。
下記URLにてご確認いただければ幸いです。

当会は、人と犬との共生、および山岳地域の自然保護の推進を課題に運動をすすめております。
また当会は、犬の躾や飼主のマナー向上、あるいは犬連れアウトドアについて、いささか知識やノウハウの蓄積があります。

このような立場からいただいたご回答を検討させていただきましたが、現在の犬の同伴自粛を求める看板で有効な対策となりうるか、疑問点が幾つか見えます。このため、愛犬家のみならず多くの利用者の理解を得られ、八ケ岳において自然保護がより的確に推進できることを願って、何点か提言と意見を申し上げさせていただきます。


1、まず、「盲導犬、聴導犬等の介護犬を除く、高山帯へのペットの連込みの自粛」を呼びかけているとのことですが、そのような文言は当該看板には記載されておりません。現状ではすべての犬について同伴が不可と利用者には受け取られ、介助犬の同伴を必要とする方々の自然を楽しむ権利が阻害されてしまいます。
現在の看板の文言では、こうした方々が介助犬を同伴して入山した場合、一般登山者等から非難される可能性が高いと思われます。この点については、特に細心の注意が必要です。

2、「ペットの連込みの自粛」の事由の1として、「ペットの鳴声が、その小動物には、脅威であり、特にライチョウの営巣時期には、営巣活動を中止することが危惧されること」を挙げられておりますが、

@蓼科山の看板は「野生動物がおどろいて逃げます」と断定した文言となっています。もし犬の同伴制限が具体的な事実に基づくものではなく、こうした「危惧」から発生しているなら、その旨を記載すべきと考えます。
現在の看板の文言では、犬に関する社会の誤解と偏見を助長する結果になります。

Aまた、当会の公式ウェブサイトで公開した貴局のご回答「犬の同伴制限に関する調査について」を読んだ市民から、「ペットの鳴き声が脅威となると懸念するのであれば、不必要に吠えさせないという指導で十分なのではないか、立ち入りの自粛を求めるのは、行き過ぎの指導だ」という意見が複数届いております。

B「ライチョウの営巣時期には、営巣活動を中止することが危惧」されるとのことですが、こうした状況のエリアには犬だけでなく人間の立ち入りも制限し、希少動物の繁殖活動を妨げる要素を排除すべきなのは当然であります。
そのうえでのことですが、八ケ岳にはライチョウが生息し、営巣活動を現に行なっているのでしょうか。一般論としては理解できますが、規制の対象エリアにこうした具体的事実がないのであれば、こうした危惧を理由にした利用者の行動制限は妥当ではないと思われます。

Cまた百歩譲って、ライチョウにかぎらず野生動物の営巣を理由にして入山自粛要請を行なうなら、ヨーロッパアルプスで実施されているように「ゾーン分け」を行い、犬を同伴できるルート、できないルートを設定するという方法で対応可能と思われます。

国民の自然を楽しむ権利の制限は可能なかぎり限定すべきと考えます。

D「ペットの鳴声」が小動物の脅威になるとのことですが、これは犬が山中でかなり頻繁に吠えるということでしょうか。
登山者の連れた犬が山中で「小動物の脅威になる」ほどの無駄吠えをする例はほとんど見られません。登山者が同伴する犬はストレスなどもなく、ほとんどがよくしつけられており、無意味に吠えません。この点、猟犬などとはまったく違います。

Eただし、こうした例が皆無とはいえません。また、自然界にない「異音」乃至は「人工的な音」が野生動物の脅威となることは充分考えられます。こうした小動物への脅威の発生を防止し、野生動物に優しい登山を登山者に実行してもらうことを目的
にするならば、看板に記載すべき事項は以下のような具体的なものとすべきと考えます。

〔野生動物に脅威となる行動=大声での談笑・不要な熊よけの鈴・ラジオをつけたまま
の登山・犬の無駄吠え等々=はおやめください。〕

3、事由の2として、「高山帯には存在しない、外部寄生虫がペットにより持ち込まれる可能性」が懸念されるとのことですが、ここでいう「外部寄生虫」とはどのようなものを想定されているのでしょうか。

@登山者が山に同伴する犬は、ダニ等の被害に遭うため、ほとんどの飼主がフロントライン等の寄生虫駆除剤を定期的に使用しています。これは愛犬を守るためですが、結果として、こうした犬が「外部寄生虫」を山に持ち込む可能性はかぎりなく皆無になる、といえます。

A登山に同伴する犬の大半は屋内で飼われている室内犬です。また、犬連れ登山者は車を使って犬ともども登山口まで移動します。こうして空間を共にする犬がもし外部寄生虫等に感染していれば、人畜共通の寄生虫・細菌等もあるので、飼主にも感染する可能性も出てきます。こうしたこともあって、犬連れ登山者は飼い犬の寄生虫や細菌感染には細心の予防措置をとっています。

B具体的には、ほとんどの犬連れ登山者がフロントラインの使用のほか、入山前後には入念なシャンプー・ブラッシング等を行ない、外部寄生虫の予防・排除、皮膚の清潔の保持を励行しています。

C同様理由で、アウトドアに連れ出す犬が不測の病気等にかからないため、愛犬の健康管理には注意を払い、獣医師の定期検診、定期予防注射、ワクチンの投与を実施しています。こうしたことを勘案すると、山に同伴する犬が外部寄生虫を保持したまま入山することはほとんど考えられません。

Dしかしなんらかの寄生虫をもった犬が山中に入る可能性がゼロとは言い切れないため、こうした事態を防ぐなら、登山者により具体的な注意を求める以下のような情報を掲示すべきと考えます。

〔定期的な予防接種と獣医による健康管理を受けない犬は山岳地域に連れ込まないで
ください。〕

4、事由の3として「高山植物のほとんどが……踏みつけ等により、茎や根にわずかな損傷を与えただけで裸地化し……再生は難しく回復に長い年月を要する」ことが挙げられていますが、

@これは犬連れ登山者にかぎらず、すべての登山者に対する注意事項で、これを理由に犬連れ登山者のみの入山を自粛させる根拠とすることは妥当とは思えません。

Aもし犬がこうした環境負荷を山の自然に与えているとするなら、人間同様、犬を登山道から外れないように歩かせればすむことです。

Bよって、こうした事態の防止には、犬連れ登山者にのみ入山を自粛させるより、登山口に以下の注意事項を掲げることがより効果的と考えます。

〔登山道・木道を外れて歩かないでください。犬はリードにつないで歩いてください。〕

5、こうした具体的な注意事項の掲示があってはじめて山岳地域の環境に留意した登山の意識づけを来訪者に与えることができると思われますが、現行の看板の文言では「生態系への影響」を防ぐための注意情報がきちんと告知されているとはいえず、これでは訪問者が具体的に何に留意をすればいいのか、なぜ犬の同伴を自粛しなければならないのかが理解できず、したがって注意を守ろうという動機づけは不充分と考えます。

6、蓼科山の看板は設置者が「高山植物保護対策協議会東信地区協議会」となっております。この団体がいかなる権限をもっているものか当会にはわかりかねますが、「自粛」とはいえ、不特定多数の利用者に実質入山禁止に等しい行動制限を要請する権限があるのでしょうか。行動制限を受ける当事者がこの措置に対する質問・照会等を行なう場合、責任ある対応が可能なのでしょうか。
こうした不特定多数の利用者になんらかの行動制限を課す看板は、しかるべき権限をもった公的機関が責任をもって設置すべきと考えます。

7、当会としては、八ケ岳において過去にペットによる自然環境への看過しえない負荷等があれば具体的な事実の把握を行ない、会員のみならず広く愛犬家への注意を促すことを目的に今回調査票を送らせていただいたわけですが、具体的事例のご回答をいただくことができないため、会員や愛犬家に説得力のある注意情報を発信できず、対応に困惑しているところであります。

8、ご回答にある「多くの方々に訪れて頂き快適に過ごして頂く中で、今ある自然を後世に残すためには、皆様方の協力が必要」である点はまったく同感でありますが、もし八ケ岳に具体的なペットによる回復不能なレベルの自然環境への負荷等が現実に発生していないのであるならば、一般登山者・犬連れ登山者の双方に対して「マナーを守った自然に優しい登山」を呼びかけるべきと考えます。一般登山者においても、高山植物を荒らしたり野生動物に脅威を与える行動を行なう例は数多くあると思われますが、現在のところ、これを理由にした「登山の自粛」は行なわれていません。


当会はあくまでも、全ての登山者が正しいマナーとルールのもとに自然環境の保全に留意したアウトドア活動を実践できることを念じて、ご回答を検討させていただきました。
趣旨ご高察いただき、当会の意見・提案をご検討くださり、検討結果をご連絡いただきたく存じます。当会会員のみならず、広く社会に、自然に優しい登山のための注意情報を発信していく所存でございます。
よろしくお願いいたします。

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犬といっしょに歩く。いっしょに遊ぶ。いっしょに、生きていく。
日本アウトドア犬協会"O-DOG"事務局長

Webサイト http://www.din.or.jp/~midorik/o-dog/
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F回答の意思がないと判断し、O-DOGの公式サイトで公開した旨を通知したメール(4年3月31日)

from:O−DOG
date:2004年3月31日 19:41
to:中部森林管理局 広報室

subject:「八ヶ岳白駒池及び蓼科山における犬の同伴制限について」

中部森林管理局 国有林野管理第一課御中


日本アウトドア犬協会(O−DOG)と申します。

掲題についての当会の調査にご協力いただき、御礼申し上げます。

昨年12月4日付にて当会の調査に対するご回答をいただきましたが、これに関して 当会から12月24日付で、ご回答内容に関する一部疑問点の確認、ならびに犬連れ 登山者に対するより的確な情報発信を行ない、全ての利用者が北八ケ岳を安心して楽 しめることを目的にしたご提案をさせていただきました。
しかしながら当会からの確認と提案に関して、貴課からはその後何らご回答をいただ けないため、本年2月4日付でご回答をいただきたい旨のお願いを再度いたしました が、いまだにご連絡をいただけないまま、約3ヶ月が経過しております。

残念ながら中部森林管理局には、登山者の犬連れ同伴制限についての一般からの問い 合わせや提案に懇切に対応していただく意思がないと判断させていただき、その旨、 当会の公式サイトにて公開させていただきました。
公開内容は以下のURLでご確認いただけます。
とりあえずご連絡まで。

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犬といっしょに歩く。いっしょに遊ぶ。いっしょに、生きていく。
日本アウトドア犬協会"O-DOG"

Webサイト http://www.o-dog.net/
Email info@o−dog.net
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